板橋区議会議員 坂本あずまお あずまお日記

伝統文化 継承されるもの、消えゆくもの ”消滅文化”に直面する当事者として

2016 年 4 月 24 日 日曜日
毎年、私は地元神社での神楽舞・獅子舞奉納で年越しと新年を迎えます。
また、1月3日には恒例の『町内回り』(獅子舞、おかめひょっとこ、大黒天などが家々のお座敷に上がり新年を祝って回ること)に出ます。毎年15軒ほどでしたが、それでも朝から日の入り過ぎまでかかります。
今年6月には、『里神楽の夕べ』という舞台を行わせていただきます。板橋区教育委員会との共催として郷土芸能の発表の場をなんとか確保し、地域に暮らす方にその存在を知ってもらうべく2年に一度開催しています。
板橋区内には、他にも成増や徳丸、大谷口地区に伝統的な『町内回り』が存続していますし、都内にもまだまだ多くの地域で行われている伝統行事です。
皆さんから「素晴らしい」「続けて欲しい」というありがたい言葉を頂戴するのですが、当事者が直面している”文化の継承”というのは、易しいものではありません。言葉は悪いですが「目前で死にゆく希少動物の、出来る限り多くのDNAを冷凍保存して、寿命が全うするのをただ待つ」状況に似ています。
板橋区の郷土芸能を体系的に見ると、
お囃子のみ
お囃子と獅子舞
お囃子と獅子舞と、もどき、恵比寿大黒の福徳の舞程度
上記+神楽舞
と、各団体に特徴があります。さらに、獅子舞には直立して太鼓を持って舞う獅子(徳丸北野神社や諏訪神社の田遊び、北方系の流れ?カラスなどの綺麗な羽根を頭部につけるのが特徴)と、江戸流相模流などの、唐草模様の布をつけた金頭・赤頭の腰を曲げて舞う獅子(擬人的な舞でなく、ネコ科の動きをする)ものに分かれます。
(実はこの、北方南方東西南北さまざまな神事が地域の神社に結びついているのが板橋・戸田地域の特徴なのですが、これはまた別の機会に。)
が、武蔵の国北豊島郡赤塚村大字成増の獅子舞当事者としては『死にゆく伝統文化』のDNAをいかに冷凍保存して、後継者のいなくなった終末を迎えるか。が、今抱えている大きなテーマです。
100年200年の継続では、郷土芸能はいつでも消滅し得るのです。「魅力なき文化は世から去れ」「創造と破壊に耐えない芸事は消えよ」「ビジネスにならないコンテンツはいらない」。私自身がいつも自分への投げかけも含め、議会で言っています。
しかし、そのために必死で動いています。
世の中は欲望の塊で、みな欲張りです。
例えばお隣豊島区では文化創造都市として、ユネスコの未来遺産やcrative cityとしてにしすがも創造舎、池袋モンパルナスや劇場の設置など、素晴らしい取り組みが行われています。私は世界的なcreative cityの動きがとても好きです。
しかしここに、金儲けと欲望と私利私欲を狙ってくる人間は当然多いのでしょう。豊島区さんがとは決して言いませんが議員さんや関係者さんには色々な話が来てしまうかもしれませんし、議会行政自体も、やれアニメやら、やれマンガやら、目先の人参に踊らされることもあるのでしょう。
目先に転がるコンテンツや儲け話と、生まれ育った土地のDNAに響く郷土文化と。
両方好きで、両方大切で、結構。それが大事。
しかし真実、”文化”としての格を持ち、徳を与え、一生涯その人の人生に喜びと魂鳴をまき起こす「声」を私は発していきたい。